

本記事の内容
- 日野プロフィアのエアサス取り付け工程
- ブリッドのトラック専用バッケトシートの紹介
- (株)池田商事様の紹介
簡単に僕の自己紹介です。
日野プロフィア
今回の依頼は日野の大型車で知る人ぞ知る中々のレア物。
年式によって排ガス規制で引っかかる車もありますが古い車のが耐久性が高かったり排ガス燃やす装置がなかったりと利点がありますが、今回の車はその利点をど返ししたトラック好きの為のトラック。
H10年式
最初に依頼を受けた時に「なぜこの年式とトラックに金かける?」と思いましたが色々想像して行く中で何かこだわりがあるなと思っていましたが予想通りでした。
F-20Cエンジン
今となっては幻のV型8気筒エンジンで独特のサウンドを奏でるレア物の車です。
今現在のトラックにはないエンジンです。
わざわざこのサウンドを手に入れる為にわざわざマフラーを加工して1本だけ別で出す強者もいるぐらい魅力的なトラックです。
カスタム車
もちろん今回のプロフィアはリアル2本出しのピロピロ鳴るカスタム車です。
塗装などもキャビンからシャシから塗り直してありかなりキレイで年式を感じさせない仕上がりになっています。
工程はシンプル
エアサスシートは純正オプションです。
基本車を作る工程ではオプションを付ける設定で車を作っています。
でないとオプション付きのオーダーが入った場合に、その都度加工して付けていたら時間もお金もかかり過ぎてしまいます。
メーカーの人に調べてもらえばすぐに分かると思いますが、ほとんどの会社が面倒くさがって調べてくれません。
調べてみると意外に簡単に出来る事はたくさんあります。
エアーの分岐点を探す
エアサスシートは電気的なセンサー類はなくエアバックとレベリングバルブで作動してるだけなので、エアーさえ入れられれば動きます。
エアーの分岐点はレンジャーならフロントパネルを開けた所で詳しくは下記記事から
今回のプロフィアはクラッチペダルの奥にありました。
外して分割する
エアサスシート非装着の車はココが2分割になっていて、このエアー系統からエアーを分岐します。
基本的に外して付けてエアサスシート用のエアホースを増やすだけなので、そこまで大変ではないですが、古い車なので中々緩みませんでした。
エアーホースを隠す
エアホースを繋いだらフロアーマットをめくり隠しますが、これが中々めくれなくてエアコンのダクトを外して足置き場を外してフロアーマットをめくります。
シート台座横にエアホース用の穴が空いているので、その穴からエアホースを取り出して台座に繋げます。
これで台座にエアーが入ります。
え?ブリットのバケット!?
シートを取り付けますが社長が用意していたのはまさかのスポーツカーに使われるブリッドのバケットシート。
初めて見ましたが純粋にカッコいいです!
背面にはしっかり書類などを入れられるポケットもあり実はシートヒーターも電源を取れば付けられます。
サーキットで培ったホールディングテクノロジーがトラックを変える。
プロドライバーのためのトラック専用シート、ZAO…
トラック専用
トラック専用に作られたバケットシートで座面の厚みやホールド感が全然違います。
リクライニングはもちろんクッション性も違い長時間座るのでシートは大事です。
実は純正の新品シートと値段はほとんど変わらないんです。純正シート買う意味ほとんどないです。一部加工が必要な車種もありますが一度付けてしまえば問題ないです。
座面は交換可能
トラックのシートは乗ったり降りたりを繰り返し、破れたり、中のスポンジがダメになりシート下に黄色のゴミが溜まっている事がほとんどです。
こうなるとお尻が痛くてたまりません。ドライバーさんの健康に気を使って替えてあげるのが良いです。
アームレストも選べる!?
今回のシートはアームレストが両サイドに付いていますが、選べます。アームレストの他にも色々選べます。
- アームレストは片方か両方か
- アームレストの長さ
- シートヒーターの有無
- レザーかスウェードか
タバコの火などを落として穴をあけてしまわないように難燃生地になっているのでどちらも耐久性はたかそうなので生地選びは完全に好みで良いと思います。
取り付け完了
シートを台座に乗せて4本ネジを閉めて取り付け完了。
途中部品図の構成と現物の構成が違い焦りましたが、今回のエアサス台座は実はヤフオクで仕入れた物で、若干物が違いました。おかげで必要な部品が足りませんでしたが、中古の台座側に残っていたので助かりました。
エア漏れしたら必要部品仕入れてまた伺います!
エアーを送る
エンジンをかけエアーを送ると「シュー」と台座が持ち上がる。
取り付け成功ですね。エアはホースの取り付け面にはしっかりシールテープを巻いてエア漏れを防止しているのでエア漏れもなさそうです。最後に取り付けた部分を増し締めしてOK!
作動・座り心地確認
いざ社長に座り心地を味わってもらう。
後ろのベットにシートが当たってリクライニング幅が狭いかなぁと思いましたが、社長は「やっと来たぁ!これですよ!」と笑顔でシート位置を調整したり、クラッチを踏んだりして凄い喜んでくれたので僕も良い仕事が出来て本当に良かったと思いました。
実際に座ってみるとバケットならではのホールド感と座面は純正の物とは比べ物にならないくらいしっかりしてて、薄っぺらいトラックのシートにはもう戻れない気がします。
金額
今回はエアサス台座をヤフオクで仕入れる事が出来たので、安く出来ましたが完全に奇跡なので新品の値段をお伝えします。
- エアサス台座:15万円
- その他部品:約3万円
- 工賃・出張費:5万円
- シート代:15万円
大体これぐらいだと思います。
日野の車両の場合エアの分岐点が割と近くにある為これぐらいの工賃で済みますが以前群馬の運送屋さんのファイターを見積もった時はエアの分岐がかなり後ろの方にあり作業が大変でした。
いすゞやUDは見積もった事がないので正直分かりませんが依頼があれば出来るだけ調べます。
(株)池田商事様
今まで当ブログから色々な見積もり依頼に対応して来ましたが実際にお仕事させて頂いたのは初めてで、ぶっちゃけかなり緊張しましたが、凄く嬉しかったし、とても貴重な体験をさせて頂きました。
相談からかなり時間がかかってしまいましたが池田様には感謝しかありませんので、少し紹介させて下さい。
保有車両がシブい
大型車がメインでどれもキレイに飾られたカスタム車で今回のV8エンジンの日野と作業中に帰って来たUDのビッグサムなどどちらもシブいです。
デコトラ風になってますが全車しっかり車検も通り日産系のお仕事をしているので見た目凄そうな会社ですがしっかり認可もとったトラック好きなちゃんとした会社です。
社長がイケメンで面白い!
行く前や道中では「たぶんデコトラだよなぁ、大丈夫かなぁ」とぶっちゃけ心配でしたが着いたらシート外して掃除機までかけておいてくれて「遠くからありがとうございます!」と丁寧に挨拶して頂き安心しました。
社長はすごい爽やかな人で色々とお話させて頂きましたが、面白いです。
トラックの知識も豊富で僕が知らない事や面白い経験などを話してくれて、ついつい長話をしてしまいました。
出会えた事に感謝!
改造車やデコトラなどに乗られている方って確かに悪そうなイメージがあり、実際に悪い人も多いですが、純粋な車好きも結構多いです。今回の池田さんも純粋なトラック好きで、エアサスシートに座って「いいね!」と言ってる池田さんのキラキラした目は忘れられません。
この様に好きな仕事を頑張ってやって行く人と共に成長して行きたいので今回限りの付き合いではなく何か僕が約に立てる様な事があればまた一緒に仕事をさせて頂きたいと思いました。
本当にありがとうございます!!
まとめ
長時間座って運転しているドライバーさんの疲労や腰痛軽減に役立つエアサスシートはドンドン高齢化していく運送業界ではかなりのお助けパーツになります。
僕も腰痛持ちですが、エアサス有りと無では路面からの衝撃で「痛ぇ!」ってなるのを和らげる事ができます。
運転って地味な様ですが意外とクラッチを踏んだり、アクセルを微妙に調整したり、ブレーキを踏むなど、気を使うプロフェッショナルな仕事です。
座った状態から一気に荷卸しでハードに動く事もあります。
お金はかかってしましいますが、長距離動く車や乗り心地の悪い車には取り付けして損はないと思います。
エアサスシート以外にも車両管理やメンテナンス、修理代の公開などの有益情報はInstagramやホームページなどで発信をしております。
是非ともフォローとホームページのチェックをよろしくお願いします。
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