事故でトラックの箱が・・想定外の修理代に【絶句】

  • 2019年5月10日
  • 2020年4月5日
  • 整備
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トラックの箱をぶつけて曲がっちゃったんだけど直る?
箱の破損は高額修理になりますが状況次第で修理可能です

結論:損傷がひどい場合は箱の載せ替えを検討すべし!

  • 高さ制限を見落として突っ込んでしまった
  • 木が道にはみ出ていてぶつけてしまった
  • ウイングトラックで上げたまま走りぶつけてしまった

トラックの修理でもっとも高額な部類に入る箱の修理。

僕もそうでしたが、想定していた修理代をはるかに上回る修理代が来ました。

この記事を読むと箱をぶつけてた時の修理代の目安になり、修理なのか代替えなのかの参考になるので最後まで読んで行って下さい。

この記事の信頼性:僕は自動車整備歴15年の現役整備士で現在運送屋さん3社を担当しており多様な修理を経験してきました。その経験を元に解説します。

箱の構造

箱には「門こう」と呼ばれるリヤドアの枠があり、前後に門こうがあり、この門こうが曲がってしまうと修理が超高額になります。

修理パターン

箱のアオリやサイドパネルの修理なら張替えや修正で済みますが、門こうが曲がってしまうと全てが曲がってしまって修正しても果たして元の様に戻るとは限りません。

バンタイプの箱なら修正かけてある程度形になりますがウイングは曲がってしまうとどうにもならなくなります。

保険の有無

箱をぶつけてしまった系の事故だと自損事故がほとんどだと思いますが車両保険に入っていれば保険対応できます。

高額修理なので間違いなく保険を使った方が良いと思います。

ぶっちゃけ安くは直りません

僕も正直甘くみてました。曲がった所を引っ張ってちょっと修正して終わりでいいんじゃね?なんて思っていましたが、やはり全体的に歪んだ箱はリヤ扉が閉まらないやウイングの閉まりが不十分だったり、ウイングの可動部付け根のピンが折れたりして後々お金がかかるのでしっかり直した方がいいです。

実際の事故修理

画像で見た通りですが大変な事になっております。

本来上からガボってかぶるウイングが内側に入ってしまっています。サイドパネルも折れ曲がり全体的に歪んでいます。

ウイング

ウイングを曲げてしまう事故が多くて板金屋さんも入庫出来ないしフレーム修正が出来る所も少ないので長期入院か、片側だけで出来る仕事に回すしかありません。

レンタカーを借りても高額ですし車両台数ギリギリで回していたら使うしかありません。

車両状況

ドライバーさんが言うには、知らない間にウイングが開いていて木に激突したと言っていました。

確かに違うトラックでも「走る前に一回ウイングを開けて閉めるをやらないとウイング開いちゃうんだよ」と言われた事があり症状的には謎です。

ちょっと損傷が激しいですね・・ドライバーさんが言う事が本当なら何kmで走っていたか分かりませんがかなりの勢いで突っ込んだみたいですね。

修正不可能

結果的に箱載せ替えになったのですが、このトラック実はぶつける前から門こう曲がっていました。

ウイングも斜めに閉まりますし、見て分かるぐらい曲がっていました。荷物をパンパンに積んでウイングをフォークで無理矢理閉めたりしたのが原因だと思います。

箱載せ替え確定

元々社長からも「箱ダメだから載せ替えちゃってよ」と言われてました。

社長も箱が歪んでいるのも分かっていたしボロボロだったので載せ替えることにしました。

箱探しの手順

  1. 箱の長さ、幅、高さを調べる。
  2. 箱の使用を確認
  3. インターネットで探すor業者を紹介してもらう
  4. 業者から箱の輸送、支払い

今現在どんな仕様の箱が載っているか、長さ、幅、高さを確認します。

今回の箱はワイド幅の長さが6700と高さが2400の箱が付いていました。

破損した箱は冷凍冷蔵のウイングでしたが中古であるはずもなくドライウイングを載せることにしました。

6700の程度の良い箱は中々出ませんがインターネットで検索すると一軒千葉の箱屋さんで見つけました。

マルワボディーセンター

価格も100万円とややお高めですが、程度が良い。

長さ、幅、高さ、大体合ってます。

箱屋さんは入金が確認出来ないと箱を出してくれませんので先に社長にお金を振り込んでもらい陸送をかける

低床のトレーラーだと普通に運べるらしく千葉から福島まで陸送してもらいました。

載せ替え

業者さんも言っていましたが、「ピッタリ同じ物はないよ」と言っていて、「プレートとかでボルト止めして、乗せるんですよ」と気合いで乗せる的な事を言っていました。

箱とフレームの部分を覗くと、箱とフレームをUボルトで固定して、補強でプレートをボルトナット、もしくは溶接してあります。

フレームの幅ピッタリなら真っ直ぐUボルトが入りますが、幅が違うとUボルトを加工しないといけません。

箱を載せ替える場合は車のフレームと、箱のフレームがピッタリ合う事が珍しいぐらいで、ボディー屋さんも上手い事やって載せてくれます。

これまで箱がズレてしまったり、外れたなどのトラブルはないみたいなので大丈夫だと言っていました。

工期

箱を外して載せるまで2週間もあれば終わるとの事でしたが、箱の輸送だったり、冷凍機の移設、点検などでやはり1ヶ月は見て欲しい所です。

ドライウイングやパネルバンなどの載せ替えならもっと早いと思いますが、今回は冷凍機移設など作業がかなりあったので時間がかかるみたいです。

金額

今回の作業で箱載せ替え、冷凍機移設、箱の輸送など全て込みで120万円でした。

箱代と合わせると220万円!!

これは果たして高いのか安いのか!?

新しいトラックの頭金にした方が良いのか、難しい所です。

今回は箱が長さ6700で長めの箱なのでちょっと高くなってしまいましたが、1番玉数の多い6200の箱ならもう少し安く出来るかもしれません。

まとめ

ボディーのフレーム修正も可能ですが、やはり載せ替えになるパターンが多いと思います。

箱は使い回しが効く物で、キレイに使っていれば、古くなったエンジン、シャシだけ新車にして、箱は載せ替えるて使うと、新車を半額とまでは行きませんが、安く買う事が出来ます。

逆に言うとキレイな箱は高値で取引されますので、トラックを売る時もプラス査定になるので正直今回のトラックも売って代替えかと思いましたが社長が「保険入ってるしいいよ」と言われ修理しました。

もし保険入っていなかったら破損したトラックは売ってしまって、中古トラックを買うのも有りだと思います

事故車も普通に買取って貰えるので下記関連記事で紹介してますので併せて読んで行って下さい。

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