大型トラックの観音扉修理

  • 2018年8月9日
  • 整備
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三菱スーパーグレート

以前から板金やオイル交換など、ちょっとした修理でお世話になっているお客様。

ウチの工場には大型が入らないので、大型トラックはあまり入って来ませんが、今回もちょっとした修理。

観音扉をぶつけた

社長からの修理依頼で「観音扉をぶつけてヒンジが外れて、扉が閉まらなくなっちゃったよ」と言われ、確認しに行ってみた。

完全に外れてしまっていますね。

社長と一緒に見に行って開けたはいいが閉まらない!?

「あっれ〜」と無理矢理閉めようとするが閉まらない。

どうやら曲がって扉が下がって尚且つ内側に入ってしまっている。

修理箇所

よく見てみると下から2番目のヒンジも曲がっている。

この手の修理を何回かやってますが、観音扉はヒンジや門口のロック部分が曲がると、閉まりが非常に悪くなる。

ぱっと見1番下と2番目だけ曲がっているように見えるので、「とりあえず下側の2枚を替えてダメなら上2枚も替えましょう」と提案。

修理方法

こちらのTREX製の観音扉のヒンジは門口にボルトで留めてあり、扉側はデカいリベットで留まっています。

扉側のリベットの穴はリベットが抜けて穴が拡がってしまっています。

これではリベットが打てません。

1枚パネルを貼ってそれにリベット留めでもいいのですが、直した感が出てしまいカッコ悪い。

貫通ボルト、ナット

これが1番キレイでカッコイイです。

こちらがヒンジは外した状態。

このリベットが留まっていた穴にドリルを入れて貫通させます。

扉を閉めたままやらないと、ヒンジの取り付け角度が変わってしまい、閉まりが悪くなったりします。

穴を開けたらボルトナットで固定しますが、観音扉のパネル部分は薄い鉄板なので、日頃開けたり閉めたり使っているウチに穴が拡がる可能性があるので、裏面に補強を入れます。

補強

本来なら補強を入れる箇所の寸法を測り、穴を開け補強を入れますが、そんな時間もお金ももったいないので、曲がってしまったヒンジを使います。

こんな感じで扉に留める部分だけをぶった切ります。

角が危ないので面取りしてあげて補強パネルの完成です。

後は長いボルトナットで固定して終了。

完成

何て事でしょ〜

ぶつけてひん曲がったヒンジが何も無かったように元どおり〜

ヒンジの匠の見事な技が細部にまで見え隠れしています〜

(劇的ビフォアーアフター風)

上側もこんな感じ

ヒンジが新しいので交換した感は出ますが、そのウチ馴染むと思います。

ちなみに裏面は

ちょっと貼ってあるのがバレバレですが、扉の裏は見ませんからね。

強度的にはまず問題ないかと思います。

金額、時間

この作業で大体3時間ぐらい

金額は部品代込みで5万円ぐらい

今回のヒンジは鉄のヒンジなのでまだ安いですが、ステンレス製のキラキラするヒンジは1枚2万円ぐらいします。

まとめ

時間も予算も限られる中での作業が大半ですので、時間も予算も節約しつつ完成度の高い修理をしたいと、いつも試行錯誤して日々作業をしております。

今回のヒンジの修理はすでに何台もやっていて、未だに折れたとか外れたとかはないので、問題ないかと思います。

これからも日々試行錯誤しお客様に喜んで頂ける修理をして行きたいと思います。

 

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