



本記事の内容
- 川越の運送屋社長の紹介
- 起業の始め方(運送屋編)
- 運送屋さんの現状
- 起業するならこうしましょう
以上の内容で書いて行きますが、自分なりに解釈しながら読み進めて共感できる所があると思いますので、自分なりに解釈して鵜呑みにせずに自分なりの解釈を加えて下さい。
この記事の信頼性です。
川越の運送屋さん
付き合い始めたのはこの社長がまだ運送会社で働いている時に知り合ってフォークリフトを1台買ってもらったのが始まりでした。
当初は白ナンバーのボロボロのトラックで配達をしていて「この人大丈夫なのか?」と思うぐらいの方でした。
壊れては直してを繰り返しながら所有台数や人を増やしながら、なんとか緑ナンバーを取得しました。
それも古いトラックやカスタムされて車検に困るぐらいのトラックなどを増やしなんとか緑ナンバーを取得した感じでした。
保有台数
今現在は
大型トラック 6台
4tトラック 3台
創業当初は4t車がメインでしたが仕事を切り替えるなどして行った結果、大型トラックがメインになって来ました。
主な仕事
関東一円の輸入野菜の集荷と配送
産地から市場までの輸送
輸入野菜の方が4t車で産地まで行ってるのが大型トラックです。
輸入野菜の方が東京、神奈川、埼玉などに納品していてコチラの仕事は順次減らして行く方向みたいです。
社長の性格
昔からですが、言葉少ない社長でかなり取っ付きにくい感じですが、創業当初からの付き合いで6〜7年たって色々な困難を解決して何とかお話させて頂ける様になりました。
かなり慎重な社長でお金どうこうもですが、理にかなった説明をしないと納得してくれません。
故障の際も原因を細分化して
何が原因?
どうしたら壊れる?
どう修理する?
納車はどうする?
この辺りがクリアーにならないと納得しません。
かなり分析が得意な社長なので起業する時も慎重に色々な事を想定して地道に起業したみたいです。
スタートは小さく
創業当初は別の会社名でフォークリフトを買いました。
乗っているトラックも中古で買った安いトラックで仕事を回し、回し切れない仕事は仲間の運送屋や個人でやっている人などに振って徐々に台数を増やして行きました。
金をかけるな
運送屋として開業するには車両台数5台と駐車場と事務所などを借りないと運送屋さんは出来ません。
軽貨物なら1台から開業出来ますが、それ以上だと車両を集める必要があります。
トラックじゃなきゃいけない訳ではなくボロボロでも走ってナンバーが取れれば1台とみなされます。
最初はとにかくお金をかけずに始めるのがベストです。
節約しろ
運送屋さんの経費としては
- 車両代
- 修理代
- 駐車場代
- 燃料代
- 高速代
- 人件費
この中で節約出来るのは車両代、修理代、高速代です。
荷主から行きの高速代は出してくれる事はありますが、帰りは自腹が多いです。
ここをとことん削減するとチリツモですが利益が残ります。運転の負担は大きくなりますがなるべく高速は使わない。
車両代を安く抑えるメリットはすぐに収益化できる事です。
4tトラックを例に出してみます。
100万円でトラックを買ったとして1日1万円の利益が出るとしたら、1か月で30万円、3か月~4か月で利益が出る様になります。リースやローンでトラックを買うと月々の支払に金利が乗っかり払いが多くなってしまいます。
運送屋さんが口を揃えて言う事が「リースが終わってからが利益だ」と言います。
リースが終わってからと言う事は5年~6年後に利益が出始めると言う事です。始めたばかりの資金が少ない運送屋さんで5~6年利益が出ないのはかなり厳しいですよね。
しかも5~6年使ったトラックは乗り方によりますがボロボロだったり走行距離も50万kmとか60万km走ってたりします。
三菱ふそうのサービスマンに言われた事が「4tトラックは10年50万kmで入れ替えた方が良い」と言われました。
つまり対応年数は10年50万km。このスパンで入れ替えている大手も多いと思います。
これが売りに出たら拾って行くスタイルです。50万kmなら故障はするけどまだ走ります。故障のリスクは20万kmでも30万kmでもあるので、メンテナンス管理をしっかりすれば故障リスクは下げられます。
計画を立てろ
- いつまでに1台増車する
- いくらまで貯まったら新車を買う
- 増員のタイミング
基本的には少ない台数でどれだけ仕事を回すかが求められますが、中古トラックの増車は急に仕事がなくなったり従業員が辞めてしまったりしても走らなくても固定費はかからないので予備車や止めておく事が出来ます。ただある程度まとまったお金が出て行くのでお金を残しながら増車して行くのがベストです。
新車は誰しもが乗りたい物で古いトラックばかりだと不満を言ってくる人もいます。ディーラーとの付き合いで新車をたまに買うのは非常に有効です。
修理や新車購入時に交渉手段として新車を盾に交渉が出来るので数年に一度もしくは業績が伸びてきたら限界のトラックと随時入れ替えて行きましょう。
仕事が増えてくると既存の社員だけでは対応しきれなくなり、長時間労働や休ませられないと言った状況が出て来ます。
そこで社員からの意見や仕事がまだ増えるのかを見ながら増員をしいますが、人件費も大きな固定費で求人を出すのにもコストがかかります。WEBサイトを作ったりSNSを活用したり、ハローワークなどで求人をして増員をしますが、定着するまでは増えたとしても安心しない方が良いです。運送業界で雇用のトラブルはかなり多いです。
運送屋で稼ぐのは難しい
社長が嘆いていた事ですが、大きく稼ぐのはかなり難しいと言う事。遠くまで行けば運賃は高いが経費がかかり過ぎる、運賃高い事言えば仕事は取れない。近場をクルクル回ってる方が結果利益は残りやすい。
燃料費
トラックを走らせると必ずかかるのが燃料です。エンジンをかければ減りますし、走ればもっと減るし飛ばせばもっと減ります。
走れば走った分、待機させれば待機した分減ります。
唯一節約出来るとすれば
なるべくエンジンは切る
高速はタコメーター緑ライン内で走る
から吹かしはしない
細かい事ですが利益を残す為にはチリツモです。
高速
近場なら下道で行けばかかりませんが、高速を使う様な配送なら行きは荷主さんが出してくれる可能性もありますが、行ったら帰って来ないと行けないですし、配達先が車庫の近くってあまりないですよね。
しかも高速を使うのって配送だけじゃないですよね。
車庫〜荷物を積む場所
荷物を積む場所〜配送先
配送先〜車庫
全部高速使うと利益がドンドン薄くなりますが、使わないとドライバーさんの拘束時間が伸びてしまい問題になる可能性もあり中々難しい所です。
修理・メンテナンス
コチラも動けば修理代やメンテナンスが必要になります。
タイヤがなくなった
ライトが切れた
調子が悪い
など、走ると色々な症状が出てきます。
事故以外は避けられません。
修理やメンテナンス代を安く収めるにはトラックを大事に使うのが1番大事で、雑に扱っているトラックは色々な箇所が壊れて来ます。
荷物を積む時や降ろす時、運転など大事に使っているトラックは見た目からも分かります。
修理代を安くする方法は話の出来る営業マン、融通を聞いてくれる修理屋さんを見つけるのが大事で、とにかく話して会社の状態やウチと付き合うとこんな良い事あるよアピールして今は協力してもらえる人を見つけるのが大事です。
中々難しいですが、根気よく探しましょう。
税金や諸費用
出て行くお金はこれだけじゃなく
人件費
保険料
税金
税理士、会計士
嫌になって来ましたね。
社長の話を聞いているだけで無理ゲー感が半端じゃないです。
果たしてこれを理解している人はかなり少ないと思います。
これを分析して運賃を出してくれる荷主がどれぐらいいるでしょうか。
運賃だって安い
社長が嘆いていたのはココで「手間ばっかりかかって大して儲からねんだよ」これが多くの運送屋さんが抱える悩みです。
1発いくら
1コースいくらとも言いますが荷物の量とか関係なく、指定されたコースの配送を終わらせてお金をもらうパターンです。
このパターンが1番利益が見越せるパターンで安心出来ます。
コースが変わったり物量が増えたりする事はあっても収入は安定します。
1箱いくら
輸入野菜などで
タマネギは〇〇円
人参は〇〇円
長ネギは〇〇円
など積んだら積んだだけ儲かる仕事
配達先は決まっているが物量が決まっていなくて色々な倉庫から商品が出てくる場合もあり、物量が少なくても走らないといけない、逆に多すぎたら過積載で積み切れない。
そうなると違う車を回したり、仲間の業者を呼んだり、しないと回り切れない。
時間と手間がかかる
どっちを取ると言われたら前者ですよね。
ただ前者の仕事が取れるか分からないし、他にも運送屋さんに責任ぶん投げの仕事って結構あります。
運送屋さんは荷主や運輸局、労働基準局から色々言われてお金はかかるし、手間はかかる、大変な仕事です。
とは言っても
なんだかんだキツイ仕事を続けているのは従業員の為だったりトラックが好きでやっているからだと思います。
儲かってないと言いつつも修理代で値切りはしますが払いが遅れた事はありません。
従業員も入ったらなんだかんだ続いてるし本社も移転させてみたり動きは活発です。
なんだかんだ持ってる
自家用車がオイルが減るから買い替えようとレクサス買おうとしてみたり、大型トラック2台一気に買ってみたり古いトラックの修理代に300万払ってみたり儲かってない訳はありませんww
僕が見る限り古いトラックで回してる会社はあるラインに達すると一気に伸びて次のステージに行きます。
さらなそこから業績を伸ばし仕組み化をすると社長の手が入らなくとも勝手に回って行く様なきがします。
この社長は分析・改善を繰り返しているので人を育てれば次のステージに上がるのではないかと思います。
利益率低いのは仕方ない
経費の大きい運送屋さんは利益率が低いのは仕方ない事なので、ある程度の規模まできたら自社で走らないと言う選択も大事だと思います。まとまった配送コースがあるお客さんの仕事を全部請けて、美味しい所だけ自社を回して自社便では不利なコースを別の運送屋さんに仕事を振って利益を抜いて行くパターンで儲かっています。
要は仕事が流れて来る上流に入る事が大事です。
親⇒子⇒孫⇒ひ孫 これの子に入る事が重要です。
別の事業と組み合わせる
運送屋だけど運送屋じゃないみたいな独自路線を辿る会社もあります。
逆に八百屋なんだけど運送屋みたいな会社もあり、全く別の事業を運送屋さんとくっ付けるのも手だと思います。
駐車場や倉庫を貸し出したり、荷物の管理をしたり、自分で商品を仕入れて販売したり色々なパターンが有ります。
このパターンでもめちゃくちゃ儲かると思います。
全ての仕事に言える
小さくスタートを切るのは副業でも起業でも大事です。
いきなり借金して開業したりギリギリの予算で始めてみたりすると「稼がなきゃ!」と焦りが生じ失敗するリスクが高くなると言う事です。
副業などで力を溜める
何かやりたいけど金がないと言う人は副業から始めてお金を貯める事が大事で、ウーバーイーツでもアルバイトでも何でも良いので、とにかく自分で稼いでみる。副業ダメな会社だとしても会社は社員を守ってくれません。自分または家族を守るのは自分です。
小さく始めるでも元手はないと厳しいです。
固定費は少なく
オンラインでもオフラインでも、まずはあるものを使いましょう!ダサくても情けなくてもお金をかけないに越した事はないです。固定費も借金と同じで支払いに追われます。
借り物とかは最低限にして極力調べて最低ラインで始めましょう。
SNSを活用する事で色々な知識や仲間などが出来て無料で宣伝も出来るので活用しない手はないです。
色々なリスクを想定
リスクを上げたらキリがないですが、想定しているとしていないとでは対処が変わります。
- 商品を作ったが全く売れない
- お客さんが集まらない
- 自分一人では対応出来ない
色々なリスクがありますが、しっかり考えて打てる策は打っておきましょう。
小さくスタートする人の一番の強みはスピードです。普通の企業では上司に聞いたり会議をしたり何をするにも時間がかかりますが、個人は一人で軽く動けるのでスピード重視で行きましょう。
まとめ
社長と1時間ちょっと話して僕が受け取った感想です。
経営者の方の意見ってめちゃくちゃ勉強になって、はっきり言って何言ってるか良く分からない事もありますが、経営者の方は何かとぶっ飛んでる所があって、めちゃくちゃ苦労してるけど目標を立てて、それに向かって逆算して計画を練ってやって行くのが良いと言われます。
そして小さく始めてチャンスと思ったら全力で振り切る覚悟が必要だと言われました。
今回の運送屋社長と3社経営されてる社長2人のアドバイスを総合した結果です。
まずはとにかく行動、そして継続、失敗しない起業方法は成功するまでやる以上です。
運送屋さんでも個人で何か始めたい人、一緒に頑張りましょう!