ラジエーター
バラしてみたシリーズの第2弾になりますが、今回はラジエーターです。
近年夏の気温が上がって来て35度を越す事もあり車にとっても夏場は外気温も暑く、エアコンも使うし、渋滞などでエンジンがキンキンに熱くなる事も多いと思います。
夏のトラブル
外気温が熱く、エアコンを使うのでバッテリー上がりは多いと思います。
タイヤのパンクやバーストも多く、古いタイヤやスタッドレス履き潰しの方とかは注意が必要です。
タイヤはアスファルトの上を転がり、ただでさえ摩擦で高温になるのに、この暑さですから余計高温になります。
タイヤのバーストで多いのは古く劣化したタイヤで発生しやすいです。
4〜5年以上経過したタイヤやひび割れたタイヤなどは注意が必要です。
オーバーヒート
今回の記事はラジエーターについて書いて行きますが、ラジエーターの内部はどうなっているかご存知ですか?
ラジエーターは2つもしくは3つの部品に別けられます。
こちらのラジエーターはトラックのラジエーターです。
ラジエーターキャップの付いている黒い部分がタンクで、2枚目のシルバーの編み目になっている所がコアになります。
オートマ車にはこのタンクの中にオートマオイルを冷やすオイルクーラーが入っています。
今回のラジエーターはマニュアル車なので付いていません。
水漏れ
このラジエーターはオーバーヒートを起こして交換になりましたが、原因はタンクとコアの間からの水漏れでした。
タンクとコアの結合はゴムのパッキンを入れてコアとタンクの結合部分をカシメて結合してあります。
要はコアをギュッと曲げて止めてあるだけです。
このカシメ部分からの水漏れは結構多くて、またカシメ直せばなおりそうな気もするのですが、何回も挑戦していますが直った事はないです。
原因
なぜ急に水漏れが発生したかと言うと長年使っている事による劣化が原因だと思います。
ゴム部品やプラスチック部品は長年使っていると劣化して弾力を失います。
劣化したプラスチックやゴムは本当に面白いぐらいパリパリになってすぐにパリと割れたりポロポロ剥がれたりします。
弾力性がなくなるとゴムとタンクの間の密閉性がなくなりジワと水漏れを起こし、最終的にはドバドバ漏れてきます。
別の原因
フォークリフトなどでは、振動てタンクにヒビが入る事があります。
ラジエーターマウントには震度吸収用のゴムが入っていてある程度の振動は吸収しますが、やはりゴム部品なので硬くなったりします。
ラジエーターを冷やす為にファンが回っていますが、そのファンがゴミを巻き上げコアを傷つけて水が漏れて来る事もあります。
トラックや乗用車などはアンダーガードが付いているので、ゴミなどを巻き上げる事はほとんどありません。
劣化
水周り系で1番怖いのはやはり劣化ではないかと思います。
ホースが硬くなったり、オイルが回ってブヨブヨになったり色々な原因で劣化して行きます。
ある程度距離数や使用年数が経ったクルマは注意が必要です。
まとめ
水周りのトラブルはいつ起こるか分からず、トラブルが発生した時にはエンジンがかからない、調子が悪い、最悪の場合オーバーヒートによりエンジンをダメにしてしまう可能性もあります。
水周りのトラブルが発生した車は無理に走ると重症化します。
突然のトラブルにみまわれた場合はエンジン回転数をあまり上げないで、エンジンに負荷がかかるエアコンなどを切り、水を補水して走るしかありません。
オーバーヒートしている車のラジエーターキャップを開ける時は注意が必要です。
オーバーヒートしている車の水温は80度以上あり、ラジエーター内もかなり高圧になっており、いきなりラジエーターキャップを開けると熱湯が吹き出して火傷をしてしまいます。
水漏れしている場合サブタンクに水を入れてもエンジンに水は回りません。
ラジエーターキャップを開けて直に水を足さないといけないのですが、高温になっているのでタオル等をかぶせてゆっくりラジエーターキャップを緩め左右に動かして圧を抜いてゆっくり開けて行きます。
熱くて我慢出来なくなったら手を離して逃げて下さい。
水が足せたら走り、ダメならまた足してを繰り返して目的地に向かうしかありません。
1番良いのはレッカーですが、トラックなどで荷物を積んでいる場合は納品先まで行ってレッカーがベストかと思います。
水のトラブルは急にやってくるので万が一の為にトラブルが発生した際にはエンジンが壊れない様に最低限の応急処置はしておきましょう。